今回は先日紹介した組込用のビデオコントローラFTDI製BT815/816について解像度を変更して実験してみた結果を簡単に紹介します。
BT815/816はパラメータ設定で画面解像度のHSIZE、VSIZEは勿論のこと、水平、垂直のCYCLE、OFFSET、HSYNCといったパラメータを細かく設定することができます。
また、ピクセルクロックについても設定できるため、様々な液晶に対応しています。
BT815/816の動作保証範囲の最大解像度は800x600となっていますが、パラメータを細かく設定できるメリットを生かすと実は動作保証外でありながら、仕様の800x600を超えた高解像度の表示が可能です。
どこまで高解像度で可能かテストしてみました。
開発中のDigitalVideoSheildを下記のディスプレイに接続してテストしました。
手持ちのディスプレイ
LG IPS235 HDMI接続
iiyama Prolite E431S
Aitendo 7インチ800x480ディスプレイ
他中華製ディスプレイ
総称 | 解像度 | PCLK | 表示 |
QVGA | 320x240 | 2 | 〇 |
WQVGA | 480x272 | 2 | 〇 |
VGA | 640x480 | 2 | 〇 |
WVGA | 800x480 | 2 | 〇 |
SVGA | 800x600 | 2 | 〇 |
WSVGA | 1024x600 | 1 | 〇※ |
XGA | 1024x768 | 1 | 〇※ |
WXGA | 1280x768 | 1 | △ |
SXGA | 1280x1024 | 1 | △ |
UXGA | 1600x1200 | 1 | × |
HD | 1920x1080 | 1 | × |
〇は手持ちの複数ディスプレイで表示
〇※は表示するがアニメーションによって表示ラグ、不連続な動きが発生する場合がある
△は手持ちの一部の中華製ディスプレイで表示、アニメーションの表示ラグ、不連続な動き
×は手持ちの一部の中華製ディスプレイで表示するが不安定、ちらつき色抜け有、アニメーションの表示ラグ、不連続な動き
現実的にはWVGA、XGA辺りが限界なようです。
それ以上の場合は規格のフレームレート、周波数を逸脱するため、一般的なディスプレイでは信号チェック機能のエラー表示が出て表示できませんでした。
ただ、Aitendoのディスプレイや中華製ディスプレイでは信号チェック機能がないため、規格のフレームレート、周波数を逸脱している信号でもなんとか表示しようとします。結果として表示できてしまうという感じです。HDでもちらつきや色抜け等はありますが、無理に表示ができることが確認できました。
一般的な使用であれば仕様範囲内の800x480のWVGAの信号をHD表示のHDMIディスプレイに接続すれば、自動的に拡大表示されるので簡易的な情報を表示する分には問題ありません。
ただ、正直、SXGA辺りまで仕様で対応していれば理想的だと思いました。そこらへんは後継機種に期待したいと思います。