以前、部品箱に常備しておきたいおススメ部品としてモータードライバL298Nについてご紹介しました。
プロジェクションボールではL298Nを使用しています。
プロジェクションボールでは自作部品をなるべく使わず、
市販部品を用いて作れるということを目標にしたため、
固定金具など細かな部品を含めると部品代だけで結局、1万数千円になってしまいました。
1万円くらいでキット化することを考え、
部品数を減らし、安くすることをプロジェクションボール2に向けて
検討しています。
その中で良い部品を見つけたのでご紹介します。
デュアルフルブリッジドライバNJM2670
です。
L298N同様1つのICで2組Hブリッジを搭載しています。
1組は最大電流1.5Aいけます。
3Aまで流せるL298Nに劣りますが、
フライホイールダイオード内蔵でかつ値段が安いという魅力があります。
早速、買ってプロジェクションボールの試作基板に導入してみました。
秋月のデータシートはOUT2Bピン番号がダブった古いものです。
正しくはpin10がOUT1B、pin13がOUT2Bです。
本家から修正済みのデータシートが落とせます。
データシートではロジック電源は5V以上となってますが、
dsPIC33Fでの駆動で電源及びIOを3.3Vで使用しましたが問題なく動作しました。
PWMでの制御も可能です。
PWMで制御する場合はEnableピンにPWMを入れて、
In1、In2に普通のデジタルピンでHighかLowを入れれば
正回転、逆回転できます。
プロジェクションボールでは可聴音低減のため、PWM36kHzで使用しています。
L298Nでは放熱版が露出してますが、
NJM2670は放熱版がGND兼用で放熱性に疑問がありました。
実際にプロジェクションボールで1時間以上連続で動かしてみましたが、
かなり熱くなるもののオーバーヒートで停止することはありませんでした。
ちなみにプロジェクションボールではFA130互換モータなので、
平均600mA、瞬間1Aほど電流が流れます。
NJM2670はフライホイールダイオード内蔵で
L298Nのようにショットキダイオードブリッジを2つ載せる必要がないため、
その分、コストを安く抑えられます(-30円x2)。
また、NJM2670はDIP版とEMP版選べるのも良いと思いました。
最大電流は別として強いて欠点を言えば、DIP版といっても幅がPICマイコン等に比べ、
一回り大きい特殊なDIPということでしょうか。
ブレッドボードで使用することは可能なため、許容範囲内ですが。
プロジェクションボール2の有力な部品候補の1つになりそうです。