2015年05月26日

磁気エンコーダAS5048のポイント

以前、ロボット制御などのモーションコントロールに欠かせないデバイスとして
磁気エンコーダをご紹介しました。


プロジェクションボールや他のロボット等で磁気エンコーダを使用しています。

磁気エンコーダ.jpg

今回はAMS社製AS5048を使用していた際に遭遇したトラブルについて
原因が判明したため、ご紹介させて頂きます。


普通に動いて値を読み込んでいた磁気エンコーダが
時々、急に変な値を返すようになるということがありました。


特にモータなどと一緒に使用する際に
遭遇することが多いことから、ノイズが原因だと考えていました。


色々試行錯誤すると、磁気エンコーダの電源ラインを変えたり、
電源コンバータを変えたりすると現象が直ったりすることから
電源辺りに原因があるとまで絞れていました。


しかしながら、パスコンを追加したり、
インダクタを追加したりしても改善する場合と改善しない場合があり、
根本原因をつかみ切れていない状況でした。






色々な試行錯誤の上、やっと先日原因が分かりました。
それは3V電源で使用時は5V電源ピンを3V電源ピンと短絡させるということです。

3V電源ピンを10uFのコンデンサを入れ込むということは認識していましたが、
3Vの場合は3Vと5V電源ラインを短絡させるということは認識してませんでした。


改めてデータシートを読むと、
「In 3V operation the VDD3V must be shorted to VDD5V.」
とあります。


ちょうどエンコーダの読み取りが不安定になった時に
3Vと5V電源ラインを短絡させるとぱっと不安定さがなくなりました。


これまで3Vと5V電源ラインを短絡させなくても、
安定して読めることが多く、
時々しか不安定にならないため、
原因特定に非常に時間がかかってしまいました。


データシートは良く読むべきですね。



それにしても、3V使用時で5V電源ラインを
開放させるとなぜ不安定になるのか、
理由も書いてほしいなと思いました。
内部レギュレータが誤動作するからでしょうか。


なんでもそうですが、
不具合が稀にしか出ないとなかなかデバッグが大変です。


posted by Crescent at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 電子部品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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