今回はKicadで等長配線をする方法について、
覚書として紹介します。
等長配線をする際のポイントは「モダンツールセット」を使用することです。
「設定」→「モダンツールセット(アクセラレータ、もしくは代替)」を選択します。
■単線の場合
@「モダンツールセット(アクセラレータ、もしくは代替)」を選択
A普通に単線としていつも通りに配線する
B「配線長の調整」をクリックする
B調整したい単線をクリックする
「現在の長さ/合わせたい長さ」が表示される
C右クリックで合わせたい長さを設定する
合わせたい長さは配線で長い配線に合わせるため、
まず、長い単線の長さを確認して少し長めに設定する。
例 長い単線が25.65mmの場合→合わせたい長さ26mmなど
右クリックで「配線長の調整設定」をクリックする。
D等長配線のミアンダ配線を配置したい部分の開始点を左クリックして、
終了点までマウスを動かすと自動的にミアンダ配線される。
全く表示されない場合はミアンダ配線するスペースがない可能性がある。
スペースに余裕をもって配線しなおす。
この状態のままで
間隔を広げる場合は1、間隔を狭める場合は2、
振幅を大きくする場合は3、振幅を小さくする場合は4のキーを押して調整する。
調整が完了した場合は再度、左クリックすると配線が完了する。
調整は現在の長さと目標の長さを見ながら値が目標に近づくように調整する。
■差動ペアの場合
差動ペアの場合はKicadが差動ペア線であると認識するために
netlist作成時に〇〇+、〇〇-という命名付けをします。
もしくは〇〇_P、〇〇_Nでもよいみたいです。
末尾に+と-をつけると自動的に〇〇が一致した線を
差動ペアとして認識します。
@配線「差動ペア」をクリックする
A差動ペアの+、-のどちらかの開始点を左クリックして
配線を開始する。終了点で再度、左クリックして配線を完了する。
B差動ペアでビアを打つ場合は単線同様に右クリックで
「貫通ビアの配置」でビアを追加する。
差動ペアのビアは単線に比べてスペースを必要とするため、
周辺に空きスペースがない場合は
「貫通ビアの配置」をクリックしてもビアがなかなか配置できない。
十分にスペースがある場所でビアを配置する。
C「差動ペアの配線長の調整」をクリックする
D単線同様に調整したい差動ペアの中心をクリックする
「現在の長さ/合わせたい長さ」が表示される
右クリックで合わせたい長さを設定する
合わせたい長さは配線で長い配線に合わせるため、
まず、長い差動ペア線の長さを確認して少し長めに設定する。
右クリックで「配線長の調整設定」をクリックする。
等長配線のミアンダ配線を配置したい部分の開始点を左クリックして、
これでKicadの等長配線ができました。
終了点までマウスを動かすと自動的にミアンダ配線される。
全く表示されない場合はミアンダ配線するスペースがない可能性がある。
スペースに余裕をもって配線しなおす。
この状態のままで
間隔を広げる場合は1、間隔を狭める場合は2、
振幅を大きくする場合は3、振幅を小さくする場合は4のキーを押して調整する。
調整が完了した場合は再度、左クリックすると配線が完了する。
調整は現在の長さと目標の長さを見ながら値が目標に近づくように調整する。
以上で単線と差動ペアの場合の等長配線ができます。
ポイントは
・「設定」→「モダンツールセット(アクセラレータ、もしくは代替)」を選択
・ミアンダ配線するために余裕のある配線スペースの確保
・差動の場合は配線名称を〇〇+、〇〇-といった名称にする
です。
これでKicadの等長配線ができました。