2019年05月04日

64Mbit大容量Serial SRAM

IoTやAIと謳われる中、組込系で問題になるのはRAMの容量です。

無線が不安定な場合にデータを一時保存したり、AIで大量のデータを保持したりとマイコン内蔵のRAMでは足りないと感じることが多々あります。そのような場合には一般的にはパラレル接続の外部RAMを搭載することが多いです。


パラレルSRAM、DRAMは100pin相当の大規模マイコンが必要で回路設計や等長配線等の処理が非常に大変です。
一方、Serial RAMはSPI、QSPI等で4本程度の通信配線のみで済みます。また、フットプリントもSOP8のため、最小限のスペースで済みます。


ただ、現状、日本国内で入手できるSerial RAMはISSIやCypress等では4Mbit(512kByte)が最大です(19年5月現在)。
それ以上はSerial Flashで一部あるのみとなっています。
Serial Flashでは書き込み速度や書き換え回数が制限されるため、やはりRAMが望ましいです。
ひと昔前はSPI接続のPRAMという128MbitのRAMも出ていましたが現在は生産終了で入手できません。


そんな中、入手性や供給安定を無視すると中国で実は64Mbit(8MByte)以上のSerial RAMが製造されています。

例えば、
vilsion製SRAMVTI7064MSM
vilsion製PsudoSRAM IPS6404LSQ
APMEMORY製SRAM APS6404
Lyontek製SRAM LY68L6400
があります。

海外等ではESP32等に搭載して高速に処理する際に上記の大容量RAMを設定して使っている例が議論されています。

なお、PsudoSRAMは、安価だがリフレッシュが必要なDRAMに専用コントローラを内蔵することでマイコン側からはSRAMのように扱うことができるRAMです。使う側からすれば安く使い勝手のよいSRAMとして使用することができます。


大手では大容量RAMはパラレルで満足しているようで、大容量版のSerial RAMの発売はまだ先のようです。
日本国内で上記の大容量Serial RAMを取り扱ってくれればよいのですが。。。
Aliexpress等でも扱いがなく、入手性や供給安定を無視して海外輸出対応しているこちらのサイトで買って試食してみるつもりです。
posted by Crescent at 00:00| Comment(0) | 電子部品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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