今回はエステーの電池式消臭スプレーの構造を紹介したいと思います。
電池式消臭スプレーは設定した時間間隔で自動的にスプレーを押して部屋を消臭してくれます。
光センサがあり、環境光の変化でも消臭機能が働きます(スイッチ上の穴部分)。
また、転倒スイッチ(底面)は正しく底面が接地していない場合に自動スプレー機能を停止する役割があります。
本体上部にスプレーを押すアクチュエータ機構があります。
内部を見るとモータが1つあり、ギヤを介してスプレーアダプタを上下に動かす機構となっています。
基板側にギヤの最終段が扇型ギヤとなっており、スプレーアダプタを上下に動かします。
マイコンはSTM32マイコンではなく、より安価なSTM8L051F3P6マイコンを使用しているようです。
また、回路を見るとモータ制御用のFETが1つしかありませんでした。上下に動かすとなるとモータを逆回転させる必要があり、FET4つ搭載したHブリッジ回路が必須となります。FETが1つしかないということはモータはスプレーを押す方向にしか動かしていないということです。押した後はスプレー内部の反発力でスプレーアダプタを元に戻しているようです。FETが少ない分、回路がシンプルとなり、低コスト化されていると思いました。
安価な電池式消臭スプレーにもいろいろ機構の工夫やコスト削減の工夫が詰まっていると思いました。