今回は先日、近所の無印良品で購入したダイヤル式キッチンタイマについて紹介したいと思います。シンプルで小型なデザインでありながら、START / STOPボタン、RESETボタン、時間設定のダイヤル(筐体側面のリングを回転させる)と3つのインタフェースを搭載しています。小型な筐体にどのように3つのインタフェースを搭載しているのか、以前から気になったため、分解してみました。
分解は裏側のマグネットにネジが隠れており、両面テープで貼られたマグネットを剥がすことでネジを外すことができます。
ネジを外すと比較的簡単に内部の構造を確認できました。ケーブルは音のスピーカ配線とマイナス側の電池の配線がありました。電池のプラス側は基板側に接点がある構造です。汎用マイコンでなく、タイマー用IC(IC1)を使用しているようです。スピーカを駆動させるためのTrかFetとしてQ1があり、ノイズを除くため(想定)にスピーカと直列で大きめのインダクタL1があります。上下にSTART / STOPボタン、RESETボタンのプッシュスイッチが基板裏にあります。また、スイッチのチャタリング防止としてC1、R1、C2、R2でローパスフィルタが実装されています。右側の白い部分は時間合わせのための回転エンコーダです。
側面からみると中央の2つの軸を中心としてシーソーのような構造をしており、筐体表面が押しボタンとして押せるような構造になっています。片側に倒すとSTART / STOPボタン、もう片側に倒すとRESETボタンが押せるようになっています。また、写真中央の水色の部分がエンコーダとなっており、同軸上のギヤに繋がっています。エンコーダのギヤは筐体側面の筒内部のギヤとかみ合わさるようになっています。水色のエンコーダはパソコンのマウスのホイールに搭載されるものと同じようなエンコーダが搭載されていました。シーソー構造の回転中心付近にエンコーダのギヤのかみ合わせ部があり、ボタン操作と回転ダイヤル操作の干渉が少なくなるように工夫されています。
筐体や基板を除いて使用されている部品としては汎用的な部品を多く使用していることが分かりました。シンプルで小型なデザインでありながら、3つのインタフェースを搭載するためにシーソー構造やダイヤルのギヤなど様々な工夫があり、勉強になりました。構造を確認後は再度、組み立ててキッチンタイマとして使用することにしました。