今回はOMRON製のMEMS風量センサD6F-Vを紹介したいと思います。MEMS風量センサD6F-Vは1個3000円前後でMouser等から入手可能です。親指サイズ ( 24 x14 x8mm )ながら、MEMS技術で微風の風量を安定して測定することが可能です。
風量範囲は0~3m/sとなっており、電源電圧が3.3V、出力範囲が0.5~2Vで一般的なマイコンとの相性がよいです。D6F-V以外の機種もありますが、出力範囲が1~5Vで電源電圧が10.8V以上必要なため、一般的なマイコンでは少し扱いづらいです。
製品側面の手前に小さな穴があり、手前から奥側に抜ける風量を電圧値として出力します。製品として保証しているのは0~3m/sで電圧範囲は0.5V~2V±0.15Vですが、手持ちのセンサは無風状態で0.47Vを示し、試しに息を吹きかけると最大2.66V、風速3.25m/s程度まで出力されました。製品の保証外ですが、逆向きから息を吹きかけると0.47Vから0Vまで出力電圧が低下しました。また、センサ流入口から5cmくらいの距離で手で少し強めに仰ぐと風速0.5m/s~1m/s前後のようです。
本センサは空気清浄機等にフィルタ詰まり検出を目的にしているため、風量の絶対値を正確に測定する目的には使用できませんが、非常に小型なため、例えば、換気している窓際の風速を確認したり、局所排気装置の風量を簡易的に測定することや、PC内の各箇所の冷却風量の確認や監視に最適だと思いました。