2021年06月12日

エアフローセンサ構造

今回はOMRON製のMEMS風量センサD6F-Vの構造を紹介したいと思います。MEMS風量センサD6F-Vは1個3000円前後でMouser等から入手可能です。親指サイズ ( 24 x14 x8mm )ながら、MEMS技術で微風の風量を安定して測定することが可能です。

D6F-V_1.jpg

2か所の爪で固定された構造のため、比較的簡単に分解することが可能です。なお、分解を推奨するものでなく、分解によって精度悪化や破損する場合があります。

airflow0.jpeg

側面の穴から流路を通って外に出るまでの気流の流れを検出します。

airflow2.jpeg

基板の表面(筐体シール裏)には2つの調整用の可変抵抗があり、基準電圧ICとオペアンプと思われる部品が実装されています。MEMSセンサ部のアナログ信号を調整してアナログ出力する回路のようです。可変抵抗はシールをはがすとアクセスできるようになっており、工場出荷時にキャリブレーションしてからシールを貼って出荷していると思われます。

airflow1.jpeg
流路側にはヒータと温度センサが一体になったMEMSセンサが実装されており、温度変化から風速を検出するようです。MEMSセンサから基板上のパッドに金線でリード配線されている構造です。MEMSセンサ部やリード部は何も保護されていないため、触らないように注意が必要です。

MEMSセンサ部はともかく、思った以上にアナログ回路部がシンプルで驚きました。肉眼では詳細は分かりませんでしたが、MEMSセンサ部分にもヒータの温度管理や温度センサの補正回路等が入っていると思われます。
posted by Crescent at 00:00| Comment(0) | 電子部品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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