先日、外付けRTCの比較について紹介しました。実際にRV-3028-C7とRV-8803-C7の評価ボードを実際に使ってみた際に思った注意点について紹介したいと思います。
■ RV-3028-C7の注意点
RV-3028-C7は電源切替機能付きのRTCです。出荷時に25℃環境で1ppmに入るように調整されています。なお、温度補正機能はついていません。電源切替機能付きのため、電池端子とメイン電源端子の2つの端子を備えています。
電池端子とメイン電源端子の2つの端子を備えているものの、デフォルトでは電源切替が無効となっているため、メイン電源をOFFにすると時刻を喪失します。電源切替を有効にするためにはEEPROM Backupレジスタ0x37のBSMビットを01に設定して電源切替を有効化する必要があります。それを知らずに時刻が喪失されるため、電池が切れているのか評価ボードが破損しているのかと色々考えてしまいました。
■RV-8803-C7の注意点
RV-8803-C7は温度補正機能付きのRTCです。電源切替機能はないものの、環境温度の影響を受けずに高精度な時刻を保持することができます。
DS1307やDS3231、RV-3028-C7では、曜日情報は下位3ビットを使用します。具体的には0:日曜、1:月曜、2:火曜、3:水曜、4:木曜、5:金曜、6:土曜のように1つずつインクリメントされます。一方、RV-8803-C7は下位6ビットを使用します。1つずつ値がインクリメントされずに曜日ごとに各ビットがONします。具体的には1:日曜、2:月曜、4:火曜、8:水曜、16:木曜、32:金曜、64:土曜となります。他のRTCに慣れていると曜日設定の考え方が異なるため、実装に際しては注意が必要です。
他にも注意点等が見つかった際には紹介したいと思います。