USBホストICの比較検証のためにMAX3421E変換基板をAliexpressから購入してみました。以前に紹介したVinclumシリーズとの違いはどちら側に処理の中心を置くかの思想が違います。MAX3421はSPIスレーブICでUSBプロトコル変換に特化しており、動作の処理を命令するマイコンが別に必要となります。一方、VinclumシリーズはVinclum自体がプログラム可能なマイコンになっているため、用途によってはVinclum単体で動作させることが可能です。プロジェクトの目的によって使い分ける必要があります。部品コストとしてはVinculumは500円前後、MAX3421Eは1000円前後とVinculumの方が低コストです。
今回購入したAliexpressのMAX3421E変換基板は使う上で2点注意点が必要です。
@VBUS
基板上のVBUSは通常、USB電源として5Vを供給しますが、基板上で3.3VとVBUSが接続されているため、そのまま5Vを接続すると3.3Vラインにも5Vが供給されてしまいます。基板上のパターンを切って3.3Vラインと5Vラインを分離する必要があります。最初、誤ってそのまま5Vを供給してしまい、3.3V系の電圧がおかしいことに気づいて判明しました。今回は偶然?にもMAX3421E他、デバイスは壊れませんでしたが、注意が必要です。
ASPIシルク
基板上のシルクに間違いがあり、そのままマイコンと接続しても通信できません。基板上のMAX3421のICの足と基板上のピンをテスターで確認すると、基板上のCLKとMOSIが入れ替わっていることが分かりました。正しく配線することでMAX3421のレビジョンを正しく取得できるようになりました。
基板上のCLK→MOSIが正しい
基板上のMOSI→CLKが正しい
今後はVinculumとMAX3421を使いこなして、それぞれの特徴をまとめてみたいと思います。